資料請求者さま向け ご案内資料
2026年8月5日現在
PINO GUIDE

あなたに合う作品と出版方法を、
個別にご案内します。

この資料では、PINOの出版プランと料金、料金に含まれる内容、刊行後の流通を支える現場の声、実際にアチェロで絵本の出版制作を経験された4名の翻訳者インタビュー、アチェロの出版・編集制作実績をご案内します。

候補作品や正式な費用など、個別の条件については、無料個別相談でご案内します。

PLANS & PRICING

出版プランと料金

2つのプランは、編集・制作・全国流通・刊行後の販売管理まで共通です。違いは初版部数と価格です。価格は税抜・税込を併記しています。正式な費用は、作品ごとの版権条件や制作内容を確認したうえでご案内します。

学びを形に残したい方にも

初版1,000部プラン

販売・管理期間2年
初版部数1,000部
税抜価格1,924,000
税込価格2,116,400
  • 2年間の営業・販売・在庫管理を含む
  • 期間終了後はアチェロが引き継いで販売
実績を広く届けたい方におすすめ

初版1,500部プラン

販売・管理期間2年
初版部数1,500部
税抜価格2,230,000
税込価格2,453,000
  • 2年間の営業・販売・在庫管理を含む
  • 期間終了後はアチェロが引き継いで販売
両プラン共通:版権取得・編集・校正・デザイン・印刷製本・ISBN取得・全国流通・販促・在庫管理までの基本工程は共通です。違いは初版部数と価格です。予価はいずれも2,100円です。
INCLUDED

料金に含まれる内容

料金には、日本語版の制作費だけでなく、海外版元との契約、全国流通、刊行後の営業・受発注・在庫管理までが含まれます。

版権取得に関わる費用

原書データの使用、アドバンス、仲介エージェント手数料、ロイヤリティなど、権利者との契約にもとづく費用が発生します。

制作・刊行に関わる費用

翻訳原稿を一冊の絵本として整えるため、編集、校正、デザイン、印刷製本、ISBN取得までを行います。

書店・図書館への営業費用

書店、図書館、学校図書館へ本を届けるための案内・営業活動を行います。

刊行後の流通管理費用

受発注、在庫管理、返品時の処理、必要に応じた改装・再流通対応まで行います。

NEXT STAGE

翌年の商業出版へつながる選考制度

PINOで刊行した方を対象に、次の出版機会を設ける選考制度です。

PINOで刊行した方を対象に、
毎年コンテストを開催します。

選出された年間2名に、翌年、費用のご負担なく新たな翻訳絵本を刊行する機会を設けます。

STEP 01

PINOで刊行

翻訳絵本を一冊の出版物として刊行し、自身の訳書実績として形にします。

STEP 02

毎年コンテスト

刊行された方を対象に、次の出版機会につながる選考の場を設けます。

STEP 03

年間2名を選出

選出された方には、翌年の商業出版へ進む機会を用意します。

FIELD VOICES

出版の現場から見た、アチェロ

THREE FORCES BEHIND THE BOOKS

アチェロの絵本づくりを支える、三つの現場の力

一冊の絵本が読者へ届くまでには、作品の魅力を書店へ伝える営業、図書館での出会いを広げる営業、注文・出荷・返品・在庫を支える物流が欠かせません。

ここでは、アチェロの絵本づくりと刊行後の流通に関わる、書店営業・図書館営業・物流の三つの現場から寄せられた声をご紹介します。PINOで刊行する絵本も、この実際の流通体制を通して読者へ届けられます。

書店営業の現場から見た、アチェロの絵本

株式会社一期ブックサービス 専務取締役 北川 翔さま

株式会社一期ブックサービスとは

株式会社一期ブックサービスは、児童書を中心に活動する営業代行会社です。九州を除く全国の各地域で、出版営業の経験を持つメンバーが書店への営業を担っています。営業にとどまらず、休日には書店の売場をお借りして、読み聞かせやワークショップなども行っています。

北川 翔さまプロフィール

書籍の商品管理、書店営業、エリアマネジメントなど、出版流通の分野で幅広い経験を重ねる。2013年に株式会社一期ブックサービスへ入社。埼玉支社営業部を経て、2016年より首都圏エリアマネージャーとして、書店営業や販売支援に携わる。現在は同社専務取締役として、絵本を中心とした書籍の営業を担当し、出版社と書店をつなぐ役割を担う。

書店の現場で感じる、アチェロの絵本の魅力

アチェロは翻訳絵本を中心に刊行しており、どの作品も絵の力と色彩の美しさに優れ、ページを開くだけで心を動かされます。一冊一冊に力強いメッセージが込められており、読むたびに胸が熱くなります。AIが身近になり、情報があふれる時代だからこそ、アチェロのように絵本を通して深い感性や考える力を届ける出版社は、書店にとってもなくてはならない存在だと感じています。

「わかりやすさを重視した絵本が多いなかで、アチェロの絵本には他社にはない芸術性や哲学性がある」
「一際違った光を放つ絵本だ」

と、書店員さんからも大変好評をいただいております。アチェロの新たな取り組みが、絵本を愛する方、翻訳を学んできた方、そして書店や読者にとって、実りある機会となることを心より願っております。

図書館営業の現場から見た、アチェロの絵本

株式会社パブリ 代表取締役 藤川 秀人さま

株式会社パブリとは

株式会社パブリは、図書館営業に関心を持つ出版社に向けて、データと実績にもとづく提案を行う企業です。株式会社カーリルとの業務連携により、大学図書館・県立図書館・公共図書館のAPI所蔵検索システムを活用した所蔵調査を強化しています。また、「パブリ通信」を4,100部発行し、全国の大学図書館・県立図書館・公共図書館へ無料で送付。返品の生じない図書館営業をサポートしています。

藤川 秀人さまプロフィール

出版社の販売・販売促進の分野で、長く経験を重ねてきた。1990年、株式会社日刊工業新聞社の出版局販売部に入社。2000年からは株式会社オーム社の販売促進部に移り、専門書出版の販売現場に携わる。2023年12月、株式会社パブリを創業し、代表取締役に就任。現在は7名の体制で、図書館営業を軸に、出版社と図書館をつなぐ役割を担う。

図書館営業の現場で感じる、アチェロの絵本の魅力

絵本が伝える世界は、まさに「ことば」だと考えています。たとえば東京都豊島区には、約130を超える国・地域の方々が暮らしています。区は「社会包摂と多文化共生」を掲げ、図書館でも世界各国の絵本や翻訳本を含む資料を取り揃えています。絵本から文化や習慣、日本語を学び、地域社会へ早く溶け込めるように——図書館はその一端を担っているのです。絵本は、世界共通の言語であり、ことばです。アチェロの翻訳絵本が描く世界とことばを、株式会社パブリが図書館を介して読者へとお届けする。そのお手伝いができることに、誇らしさとわくわく、そして大きな期待が満ちあふれてきます。この気持ちを、多くの図書館司書の皆さま、そして読者の方々へお伝えできれば幸いです。

図書館からの声

東京都市大学教授 博士(医学) 図書館長 早坂 信哉さま

「海外の優れた絵本を、我が国の将来を担う子ども達に触れてもらうためのとても重要なプロジェクトである」

株式会社カーリル 代表取締役 吉本 龍司さま

「一冊の絵本が、知らない世界への入り口に。新しい視点へのアクセスを広げるアチェロの取り組みに、期待しています。」

京都精華大学情報館

「アチェロの翻訳絵本はビジュアルが印象的で、学生の創作活動に資すると考える。原書であればストーリーの解釈に時間を要するため、こうした翻訳絵本がアーティストをめざす若者に数多く届けばと期待している」

出版物流の現場から見た、アチェロの出版活動

日販物流サービス株式会社 輸送・倉庫事業部 業務開発課マネージャー 兼 管理部マネージャー 小川 隆也さま

日販物流サービス株式会社とは

日販物流サービス株式会社は、出版取次大手・日本出版販売株式会社のグループ会社です。輸送・倉庫・製函の三つの事業を柱に、出版物の流通を支えています。輸送では業界トップレベルの能力を備え、EC向けにも多さまな発送手段で対応。倉庫では最新のWMS(倉庫管理システム)により販売管理システムと連動した管理を行い、2024年には自動立体倉庫を導入しました。製函では、自社工場でのワンタッチケース製造やオリジナル梱包資材の提供にも取り組んでいます。

小川 隆也さまプロフィール

1990年、日本出版販売株式会社入社。書籍部門では学参・辞典、ビジネス書、専門書、児童書を担当し、営業部門では全国展開する大型書店を担う「特販支社」に勤務。取次会社での仕入・販売を経験したのち、2015年より日販物流サービス株式会社にて輸送・倉庫事業に携わる。

物流の現場で感じる、アチェロの取り組み

「アチェロは、滋賀県大津市から、イタリア、オランダ、フランスの絵本を中心に、世界中の翻訳絵本を制作・出版する会社です。」

この一文に、アチェロの取り組みの本質が表れていると感じています。アチェロのある滋賀県は、近江商人の発祥の地です。近江商人といえば、「三方よし」――売り手よし、買い手よし、世間よし――という考え方で知られています。これを出版に置き換えれば、「作り手よし、読者よし、世の中よし」ともいえるのではないでしょうか。まだ日本では出会う機会の少ない、海外の色彩豊かで心を満たしてくれる絵本が、アチェロの手によって日本の読者に届けられる。そして、その絵本を読んだ子どもたちや大人たちの心に、「しあわせ」「感動」「友情」「愛」「勇気」といった、世界共通の大切な価値が残っていく。アチェロは、国や文化を越えて受け継がれてきた普遍的な価値を、日本の子どもたちに届けている、かけがえのない出版社だと感じています。近江商人の精神にも通じるその姿勢が、未来ある子どもたちの心を育み、より穏やかで豊かな社会へとつながっていくことを願っています。これからのアチェロの歩みを、ますます楽しみにしております。

TRANSLATOR VOICES

4名の翻訳者に伺いました

小川浩一先生、久保秋里香先生、鈴木沙織先生、増子久美先生に、これまでのご活動、アチェロとの出会い、絵本制作で印象に残っていること、これから絵本翻訳を目指す方へのメッセージを伺いました。

久保秋里香先生

『エバーグリーンの物語』(アチェロ)ほか
インタビュー項目:これまでのご活動について/アチェロとの出会いについて/アチェロでの制作について/これから絵本翻訳を目指す方へ

これまでのご活動について

これまでに手がけられた児童書・絵本の翻訳作品を教えてください。

『エバーグリーンの物語』(アチェロ)/『デビルズキャンディ1〜3巻』(KADOKAWA)/監訳を務めた作品『サニーのえがおみぃ~つけた!』『ぼくはサンタ』『きみがすき』『いのちはかぜのように』(以下すべてバベルプレス)/翻訳協力作品『ママ! たいくつきゅうくつなんにもな~い!』

アチェロとの出会いについて

アチェロとご一緒いただくことになったきっかけを教えてください。

アチェロさまについて知ったのは、インスタグラムがきっかけでした。最初は気になる翻訳絵本を出版されていた化学同人さまの編集プロダクションとして、アチェロさまのアカウントを知り、フォローをはじめました。それから関連投稿を通して、アチェロさまが出版社として、とてもステキな絵本を出版されていることを知り、アチェロさまの出版社アカウントのフォローを始めました。

10年ほど前から、海外翻訳絵本の企画書を定期的に作成し、持ち込みしていたのですが、「検討させてください」と言ってもらえても、実際に企画が通ったことは一度もありませんでした。一年に出版する作品数が決まっている出版社も多く、やはりなかなか企画から絵本を翻訳するお仕事につなげるのは難しいのだと痛感していました。

アチェロさまにはずっと企画を持ち込みたかったのですが、過去に挑戦した翻訳コンテストの作品に編集プロダクションとして携わっている出版社というイメージが強く、一方的に憧れを抱いており、なかなか実際に持ち込む機会がありませんでした。

二年ほど前から、絵本翻訳家の先生のもとで、きちんと絵本の翻訳の勉強をしようと決意し、企画書を作成しながら、講座の受講をはじめました。そんなときにとてもかわいい作品に出会い、持ち込み先として一番に浮かんだのがアチェロさまでした。それから何作品か企画書をお送りさせていただく中で、原書がドイツ語の絵本の企画に興味を持っていただくことができました。この作品については、私の作成した企画書が英語版をベースにしたものだったため、ドイツ語から直接翻訳できないと企画として通すのは難しいということで、企画は通りませんでしたが、英語以外の言語の作品の扱いについて知る良い機会となりました。

今振り返ると本当に幸運に恵まれていたとしか言いようがないのですが、そのドイツ語絵本の翻訳企画をきっかけに、社長の田村さまから、アチェロの翻訳コンテストに参加してみませんかとお声かけいただき、気付いたときには、2作品の翻訳コンテストのチャンスを手にしていました。コンテストのレジュメと試訳には1か月本気で取り組みました。提出したとき「やりきった感」はあったものの、心のどこかで自分は選ばれないだろうという思いが強くありました。結果、『エバーグリーンの物語』の翻訳者に選ばれたことは今でも夢のようです。

『エバーグリーンの物語』は文字が一般的な絵本よりも少し多い作品で、しっかりとしたストーリーラインがあります。コンテストのお話をいただいた当初は、本作の主人公エバーグリーンのように私も最初は「できっこない」と挑戦を諦めようとしていました。でも、この作品に背中を押され、挑戦することを決めました。当時の自分と物語の中のエバーグリーンの心情や置かれた状況が共鳴したからこそ、レジュメと試訳を通して想いが伝わったのかなと今では思います。

アチェロでの制作について

アチェロでの絵本制作を進められて、特に印象に残っていることを教えてください。

アチェロさまと一緒に制作できてよかったなと強く思ったのは、アチェロのスタッフの皆さんが、出版する作品を愛しているというのが感じられたことです。担当してくださった編集者のAさんはもちろん、Aさん経由で「社内でこんな声がある」「こんな意見もありました」というお話を聞き、全員が翻訳者である自分と同じ熱量で作品と向き合ってくれているということがとてもうれしかったですし、心強かったです。

<担当のAさんについて> 初めてZoomでお会いした時に、明るい笑顔で接してくださったことがとてもうれしかったです。毎回の指摘は的確で、翻訳者の主観が入ってしまっている部分なども客観的にご意見いただけたことで、最終的にとてもいい作品に仕上がったと思っています。本というのは読者によっていろいろな解釈が生まれるもので、そこがおもしろいところです。当然、Aさんと私の解釈が一致しないこともありました。でもそんなときAさんは、私の意見を否定せず、しっかりと聞いた上で、こういった可能性もあるのではという意見を共有してくださいました。そして原文の意味をそのまま伝えられるように、丁寧なすり合わせをしてくださいました。意見の相違があっても、「こうしましょう」と道筋を決めてしまうのではなく、何度も作者の意図はどちらだろうと考える機会を提供してくださり、必ず納得いく形に進めてくださったこともとても感謝しています。個人的にはメールの文面も毎回Aさんらしくて、メールをいただく度にうれしくなりました。

<デザインについて> 今回の文字が多く、デザインチームのスタッフの方々にはたくさんお世話になりました。原書の文字に負けないかわいい仕上がりにしていただきとても感謝しています。また、毎回細かな修正にも迅速に対応いただけたため、チェック作業をスムーズに進めることができました。

これから絵本翻訳を目指す方へ

これから絵本翻訳を目指す方へ、メッセージをお願いいたします。

メッセージを送る側というより、私はまだまだ送られる側という気持ちが強いですが……ありがたいことに、大きな夢が叶い、とてもすてきな絵本を翻訳させていただいた経験を通して今思うことは、翻訳はとても難しく苦しいけれど、やっぱり楽しくて大好きだということです。絵本翻訳を目指す方には、絵本が好き、翻訳が好きという気持ちを持ち続けてほしいと思います。そして絵本を翻訳するという夢のようなチャンスに恵まれたら、全力で真摯に作品と向き合ってほしいと思います。私も今後、苦しくも言葉にできないくらい楽しい「絵本の翻訳」に継続して携わっていけるよう、謙虚に学びと努力を続けたいと思います。

掲載作品情報『エバーグリーンの物語』 内容見本

作:マシュー・コーデル/訳:久保秋里香/刊行日:2026-07-01/対象年齢:6歳〜(総ルビ)/ページ数:48/判型:276×228mm/ISBN:9784911344163/原作国:アメリカ

知らない誰かに会うこと、大きな音、およぐこと、ばいきん、それにかみなり……小さなリスのエバーグリーンにとって、外の世界はこわいものがいっぱい。なのにおかあさんときたら、いつも、こわくてやりたくないことばかり頼んでくるのです。今日も、病気のおばあちゃんにスープをとどけるおつかいを任されました。「できるわけない」と思うエバーグリーンですが、おかあさんは「あなたならきっとできる」と言って送り出します。ぶきみな音におびえたり、スープを狙われたり。森の中はハラハラドキドキの連続。でもそのたびに勇気を出し、自分だけでなく周りの困っている動物も助けながら、エバーグリーンは進んでいきます。

編集部より:「ばいきんがこわい」主人公。王道の冒険物語は、コロナ禍を経た子どもたちの成長と重なります。「できない。でもやってみなくちゃ」――人助けのために、自分の心理的な安全地帯から一歩ふみだし、苦手を克服して自信をつけていく姿がきらきら輝く一冊です。

小川浩一先生

『どっちにすすむ?① おうじさまをさがしにいこう!』(アチェロ)ほか
インタビュー項目:これまでのご活動について/アチェロとの出会いについて/アチェロでの制作について/これから絵本翻訳を目指す方へ

これまでのご活動について

これまでに手がけられた児童書・絵本の翻訳作品を教えてください。

『3D 野生の王国』(大日本絵画)/『どっちにすすむ?① おうじさまをさがしにいこう!』(アチェロ)/『ビジュアルで あつめて ならべて 整理する 世界博物大図鑑』(共訳、東京書籍)/『3D 恐竜博物館』(大日本絵画)/『いろんなたまご』(大日本絵画)/『ティラノサウルス とびだす解剖学ガイド』(大日本絵画)/『宇宙ミュージアムでの1日』(大日本絵画)/『世界で一番美しい切り絵人体図鑑』(エクスナレッジ)

アチェロとの出会いについて

アチェロとご一緒いただくことになったきっかけを教えてください。

アメリアのスペシャルコンテスト。

アチェロでの制作について

アチェロでの絵本制作を進められて、特に印象に残っていることを教えてください。

アチェロのみなさんと初めて仕事をご一緒したとき、いちばん驚いたのは、校正が標準で五校とされていたことです。一般書の翻訳では、制作スケジュールの都合もあり、そこまで校正を重ねることはあまりありません。そのときは、最終的に七校まで校正を重ねました。

校正というと、誤字脱字を直すだけの作業と思われがちですが、絵本では違います。文章のリズムやことばの響き、絵とのバランスなど、ひとつひとつを何度も見直していきます。一文字違うだけで印象が変わることも少なくありません。一般書の場合は、どうしても時間との勝負になりがちです。その点、アチェロでは納得がいくまで作品を磨き上げることができました。編集者と何度も意見を交わしながら、一冊の絵本を少しずつ育てていく――その過程そのものが、とても印象に残っています。

これから絵本翻訳を目指す方へ

これから絵本翻訳を目指す方へ、メッセージをお願いいたします。

絵本の翻訳は、歌を歌うことに似ています。好きな歌を口ずさむように、好きな絵本を自分のことばで訳してみるのは、それだけで楽しいことです。好きな歌を繰り返し練習し、うまく歌えるようになるのは、もっと楽しいことです。

歌が作詞家と作曲家の二人三脚によって生まれるように、絵本もまた、文章と絵が響き合って生まれます。原書の魅力をそのままに、自分なりの歌い方で読者を感動させることができれば!
翻訳絵本を出版するというのは、バックバンドや音響スタッフに支えられてステージに立つことに似ています。編集者やデザイナーなど、多くの人と力を合わせて作品を磨き上げ、世に送り出す――その喜びは、けっしてひとりでは味わえません。商業出版と同じ工程を経て、自分の訳した絵本を読者へ届けることができたなら、きっとまた次の歌を歌いたくなるはずです。

掲載作品情報『どっちにすすむ?① おうじさまをさがしにいこう!』 内容見本

文:シルヴィ・ミスラン/絵:アマンディーヌ・ピウ/訳:小川浩一/刊行日:2026-01-15/対象年齢:6歳~(ひらがな・カタカナのみ)/ページ数:36/判型:286×205mm/ISBN:9784911344248/原作国:フランス

ローズとジョジーは、ちいさなプリンセス。「もう、まってなんかいられない。すてきな王子さまをさがしにいこう!」 まっくらなどうくつ、クモの巣だらけの廊下……たくさんのドキドキをのりこえて、ふたりはおうじさまのおしろをめざします。ページをめくるたびに出てくる、ふたつの選択肢。すすみたいほうのイラストをえらんで、つづきのページをひらいてみよう!「えらんですすむ」をくりかえしてゴールをめざす体験型絵本。

編集部より:お話が進んだかと思ったら、また同じページにもどってきたり……自分の選択がストーリーを決めていくので、最後にたどり着けるかは自分次第。親子で迷いながら、失敗や成功、あきらめずに続けることを体感していただける一冊です。

増子久美先生

『海とそらがであうばしょ』『リジーと雲』『いやいやパブロ』ほか
インタビュー項目:これまでのご活動について/アチェロとの出会いについて/アチェロでの制作について/これから絵本翻訳を目指す方へ

これまでのご活動について

これまでに手がけられた児童書・絵本の翻訳作品を教えてください。

『すてきで偉大な女性たちが世界を「あっ!」と言わせた』(以下すべて化学同人)/『海とそらがであうばしょ』/『オリーとクリスマスのまほう』/『オリーとおちばのまほう』/『オリーとはるかぜのまほう』/『オリーともりのがっこう』/『リジーと雲』/『ゆきがどっさりつもったよ』/『いやいやパブロ』

アチェロとの出会いについて

アチェロとご一緒いただくことになったきっかけを教えてください。

大学時代の恩師からご紹介いただいたことがきっかけです。

アチェロでの制作について

アチェロでの絵本制作を進められて、特に印象に残っていることを教えてください。

何度も細かな修正を重ねた末、最終的に初期の訳へと戻ることになった場面がありました。そうした際にも、最後まで本当に丁寧かつ根気強くご対応いただけたことが印象に残っています。

これから絵本翻訳を目指す方へ

これから絵本翻訳を目指す方へ、メッセージをお願いいたします。

絵本は、こどもだけでなく大人にもさまざまなメッセージを届けられる、とても魅力的なメディアだと思います。自分が関わった絵本が書店に並んでいるのを見かけると、やはりとても嬉しくなりますし、そうした喜びの一つひとつが日々の励みになっています。これから絵本翻訳を目指す方にも、ステキな絵本との出会いがたくさんありますように。自分自身も、そんな一冊にまた出会えたらいいなと思っています。

掲載作品情報『いやいやパブロ』 内容見本

作:ナタリア・シャロシュヴィリ/訳:増子久美/刊行日:2025-09-15/対象年齢:3歳~(ひらがな・カタカナのみ)/ページ数:24/判型:266×257mm/ISBN:9784759824537/原作国:イギリス

「公園に行こう!」ママがいいました。「いや! 公園には行きたくない」パブロはいいます。今日のパブロは、なにもかもがいやみたい……しょんぼりしたパブロを笑顔にするにはどうしたらいいのでしょうか。――なにをいっても「いや!」ばっかり。そんなときは、いやなきもちをまるごと「ぎゅ!」

編集部より:「いや!」という言葉は、子どもが自分の思いを表現し、自己主張するための大切な成長の一歩。そんなきもちをうけとめる、お母さんや友だちのあたたかい愛情が詰まった絵本です。

鈴木沙織先生

『わるいタネ』『おうちに おばけが すんでいます』『クラリス』シリーズほか
インタビュー項目:これまでのご活動について/アチェロとの出会いについて/アチェロでの制作について/これから絵本翻訳を目指す方へ

これまでのご活動について

これまでに手がけられた児童書・絵本の翻訳作品を教えてください。

『わるいタネ:きずだらけのオレがきめたこと』/『おりこうタマゴ:ひびわれたぼくはいえをでた』/『クールなマメ:イケてるトリオとイケてないボク』/『パンツをはいたクマ:もやもやする!』/『パイをやいたウサギ:ばっちりだぜ!』/『おうちに おばけが すんでいます』/『あふれたまち』/『ドンドンマンション』/『かんでんちとうちゃん』/『パリでいちばんおしゃれなネズミ クラリス』シリーズ(いずれも化学同人)/『いますぐ名探偵 犯人をさがせ!』/『いますぐ名探偵 犯人をさがせ!ワハハ小学校編』(いずれも文響社)

アチェロとの出会いについて

アチェロとご一緒いただくことになったきっかけを教えてください。

アメリアで化学同人さまのスペシャルコンテストに応募し、採用されたのがきっかけです。そのご縁で社内コンテストに参加させていただいたりもしました。そのスペシャルコンテストを経て刊行されたのが、『わるいタネ:きずだらけのオレがきめたこと』『おりこうタマゴ:ひびわれたぼくはいえをでた』『クールなマメ:イケてるトリオとイケてないボク』の3冊です。

アチェロでの制作について

アチェロでの絵本制作を進められて、特に印象に残っていることを教えてください。

絵本制作において特に印象深かったのは、やはり訳文をつめていく過程です。翻訳者としては、訳しているときにはどうしても原文に書かれている言葉や文章量など、文字に意識が集中してしまうのですが、(訳文の初めての読者となる)編集の方の細かな指摘を通じて、改めてひとつの作品として全体を俯瞰しながら推敲や校正を重ねていく過程は、ほんとうに学びが多く、やりがいがあります。

シリーズ作品の場合には、シリーズを通しての表現の整合性や一貫性なども細かくチェックしていただき、非常に心強いです。自分では気づけなかった視点をたくさん提示していただけるので、ときにはそのおかげで自分の勘違いに気づくこともあり、大変助かっています。校正を確認するたびに自身の力不足を反省しつつも、翻訳者とはまた違った編集者のプロの仕事に深く感銘を受けながら、チームとして「一緒にひとつの本を作っている」と感じられることが、孤独になりがちな翻訳作業の中で何よりうれしく、編集の方には感謝の気持ちでいっぱいです。

これから絵本翻訳を目指す方へ

これから絵本翻訳を目指す方へ、メッセージをお願いいたします。

スペシャルコンテストでありがたくも採用された際、わたしには絵本の翻訳経験はほぼありませんでした。会社員として働くかたわら翻訳の学習はずっと継続していましたが、出版翻訳の経験もほぼゼロで、絵本についてもまだまだ学ぶことのほうが多い状態でした(いまでも学ぶべきことは尽きませんが……)。

絵本や絵本の翻訳については学べば学ぶほど奥が深く、わたし自身、いまだに手探りで、もっと精進しなければ……と思うことばかりですが、あきらめず頑張って続けていれば必ずいつか実を結びます。どんな小さなチャンスも逃さず、思い切って一歩を踏み出してみてください。そして、疲れたときには、翻訳にかぎらず、いろんな絵本を純粋に楽しんでほしいと思います。

掲載作品情報①『わるいタネ:きずだらけのオレがきめたこと』 内容見本

文:ジョリ・ジョン/絵:ピート・オズワルド/訳:鈴木沙織/刊行日:2022-12-10/対象年齢:5歳〜(総ルビ)/ページ数:32/判型:286×236mm/ISBN:9784759822823/原作国:アメリカ

オレは、わるいタネ。とんでもなくひねくれた いじわるなタネさ。……でも昔はこんなワルじゃなかった。
人生につまずくことは誰にでもあります。これは、自分のいい部分もわるい部分も認めながら、前向きに変化していくタネの物語。ちょっとしたきっかけで、いつでもやり直せるということを教えてくれる絵本です。

編集部より:ぜひ、声にだして読んでみてほしい! リズム感、言葉のチョイス、読み聞かせが最高にたのしい絵本です。同シリーズと合わせて、どうぞお楽しみください。

掲載作品情報②『おうちに おばけが すんでいます』 内容見本

作:オリバー・ジェファーズ/訳:鈴木沙織/刊行日:2023-8-15/対象年齢:4歳〜(総ルビ)/ページ数:80/判型:331×216mm/ISBN:9784759823257/原作国:イギリス

この屋敷には、ひみつがある……。あちこちに隠れたおばけを、きみは見つけられるかな?
とある屋敷にひとりでくらす女の子。ここには、おばけが住みついてるってうわさだけど、一度も見たことがない。どの部屋も隅々までぜーんぶ探したのに、ちっとも見つからない……いったい、おばけはどこにいるの? ねえ、あなたも一緒に探してくれる?

編集部より:トレーシングペーパーの特徴を最大限に活かした、おしゃれなしかけ絵本です。子どもたちが目を輝かせてページをめくってくれます。第15回ようちえん絵本大賞特別賞を受賞しました。

OUR WORK

アチェロが積み重ねてきた絵本づくり

アチェロは、出版社としての自社刊行と、編集プロダクションとして他社刊行作品の制作に携わってきました。役割を分けて、受賞・選定実績をご紹介します。

ACERO PUBLISHING

アチェロ出版実績

出版:アチェロ

全国学校図書館協議会「えほん50」選定

  • 2026年『ほんとうのじぶん』
EDITORIAL PRODUCTION

編集プロダクション実績

出版:化学同人

ようちえん絵本大賞
(一般財団法人全日本私立幼稚園幼児教育研究機構)

  • 第17回受賞『ぷるるのちょこっとちがう』
  • 第15回 調査広報委員長賞『おうちに おばけが すんでいます』
  • 第13回受賞『海とそらがであうばしょ』

全国学校図書館協議会「えほん50」選定

  • 2026年『おおきなおおきなあさごはん』
  • 2025年『トリがしんだ』
  • 2024年『ちょっとだけのんびりするひ』
  • 2024年『ティーカップ』
  • 2023年『おおきいかさ』
  • 2023年『ひみつのさくせん』
Free consultation

あなたに合う作品と出版方法を、
個別にご案内します。

候補作品を見ながら、ご自身に合う出版の進め方を一緒に確認します。

翻訳経験、対応言語、刊行後にどのように実績を生かしたいかを伺い、取り組める作品、正式な費用、出版までの期間をご案内します。参加を急かす場ではありません。内容と条件をご確認いただき、ご自身に合うかどうかを判断していただくための相談です。

無料個別相談では、次の内容を具体的にご説明します。

  • 翻訳できる候補作品
  • 具体的な費用
  • 出版までの期間
  • 2つのプランの違い
  • 刊行後の販売方法
  • 訳書実績の活用方法